2026.06.21
甲府の記憶が息づく「桜町通り」を歩く

山梨県甲府市の中心市街地にある桜町通り。甲府駅周辺が変化を続けるなか、この通りには今もなお、甲府の歴史と文化を静かに語り継ぐ風景が残っています。
華やかな繁華街として栄えた時代を知る人にとっては懐かしく、初めて訪れる人にはどこか新鮮に映る桜町通り。今回は、甲府のまちの記憶が刻まれたこの通りの魅力をご紹介します。



甲府の発展とともに歩んだ通り

桜町通りは、甲府城跡に近い甲府市中心市街地の一角にあります。
桜町は明治8~9年頃、甲府城の堀の埋立地などを利用して整備されました。その後、明治9年には三井座(後の桜座)が建てられ、西洋料理店や料亭が並ぶ商業地として発展しました。
昭和期には松林軒デパートが開業するなど、桜町周辺は多くの人々が訪れる地域となりました。現在も仲見世アーケードなどに、その歴史の一端を見ることができます。



昭和の空気を残す街並み

古くから営業を続ける店舗、年季の入った看板、どこか懐かしいアーケード。そこには昭和の商店街文化の面影が色濃く残されています。
特に周辺の仲見世や中央商店街エリアには、時代の流れを受けながらも地域に根差して営業を続ける店があり、人と人との距離が近い昔ながらの商店街の魅力を感じることができます。
大型商業施設では味わえない温かさが、この地域の大きな魅力です。




劇場や映画館が集まった街



桜町周辺には、明治9年に建てられた三井座(後の桜座)がありました。また、仲見世周辺には映画館も存在し、多くの人々が訪れました。
こうした施設は、商業地として発展した桜町周辺の賑わいを支える存在でした。現在も仲見世アーケードなどに、当時の面影を見ることができます。
公式ページ:桜座
甲府中央で楽しむグルメ
地元で長く愛される老舗の名店から、こだわりの料理や個性的な空間を楽しめるお店まで、多彩なグルメスポットが揃っています。



子どもの頃から通っているという地元の人も多い三枝豆店。
明治36年創業の三枝豆店は、甲府のまちなかで長年親しまれてきた老舗の豆菓子店です。昔から地元の人々が日常のおやつや贈り物を求めて訪れ、今も変わらぬ味を求める多くの常連客に愛されています。



写真ギャラリー












おわりに
桜町通りには、甲府の発展を支えてきた人々の暮らしと商人たちの活気、そして文化や芸能を楽しんだ市民の記憶が今なお受け継がれています。
街が変わり続けるなかでも、歴史の面影を感じながら歩ける場所は貴重な存在です。
もし甲府を訪れる機会があれば、少し足を延ばして桜町通りを歩いてみてはいかがでしょうか。きっとそこには、ガイドブックには載りきらない「甲府の姿」が見えてくるはずです。
参考:
甲府市/開府500年コラム 地名の由来2~文化・商業の中心地「橘町(たちばなちょう)・桜町(さくらちょう)」~
復活桜座プロジェクト -古い「櫻座」と甲府の町衆-
